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経済は二重構造だと思います。

(この記事も、映画「幸福の経済学」の感想を書く準備です。私のブログの、少し大きな「骨」になる部分だと思います。)

 グローバリズム(「地球規模の資本主義経済」と私は理解しております。)を批判する時に、よく地球の裏側から野菜などを運んでくることの愚かさを、非難することがあります。

 「どうして地元の野菜を使わずに、わざわざ燃料費をかけて、地球の裏側から野菜を運んでくるのか? 地元の野菜を使った方がよほど、余分な燃料もかからないし、効率的ではないか」というわけです。

 この主張は、実体のある生産物やサービスの世界だけを見れば、正しいと思います。

 でも私たちの経済活動は、物々交換の社会のように、生産物やサービスを交換する世界だけで成り立っているわけではないと思います。貨幣経済社会では、生産物やサービスを交換している世界の上に、お金が動きまわる世界が乗っています。

 私たちの経済活動は、二重構造になっていると思います。

 下に、「生産物やサービスを交換している世界」があり、その上に、交換の時に使っている、「お金(だけ)の世界」が乗っています。

 経済の本質は、生産物やサービスを交換している世界です。こちらの世界が、経済活動のそのものです。

 その上に、交換時に使われる金が、生産物の交換の間をつなぐようにして現れていて、動きまわっています。この世界に存在するのは、お金という数値だけであり、決して経済の本質ではありません。

 この世界に存在するお金は、「資産運用を認めているお金」です。(この言葉については、2つ前と、1つ前の記事をご覧下さい。)つまり資本主義社会のお金です。この世界のお金は、単なる数値でしかないにも関わらず、いつのまにか実体のある財やサービスを交換している世界よりも、強い力を持つようになっています。

 それは私たちは、経済の本質が「お金」ではなくて、「自分たちが生産している財やサービスであり、また労働の方である」ということを、忘れてしまっているためです。

 資産運用の中の、株式会社という仕組みは、株主の資産運用のために、実体のある生産物やサービスの世界を、お金の世界の方から、動かしてしまいます。お金という数値の世界における利益を優先するために、実体のある生産物やサービスの世界における、エネルギーの効率が無視されます。

 簿記がわかる人であれば、企業がどうして、地球の裏側から野菜を運ぶのか、その理由に察しがつきます。実体のある生産物やサービスの世界だけを見れば、エネルギーを無駄に使う愚かな行為に見えても、財務諸表から見ればそうした方が、お金の世界における資産運用の効率が良くて、適切です。

 このように、私たちの経済活動が、二重の構造になっていることに気がつかないと、実体のある経済活動が、お金に「動かされている」ことによって起こる行為について、愚かな行為だと批判することになります。

 愚かな行為に見えても、お金の世界における会計という視点から見れば、まったく正当なのかも知れないのです。

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