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ある経済思想史の授業

 ある大学で模擬授業を受けてきました。科目は経済思想史だったのだと思います。

 

 短い時間だったのですが、いろいろなことが新鮮に思えました。

 

 たとえば、アダム・スミスは新自由主義者たちからはずいぶんかつぎ出されていましたが、スミスが生きていた時代はまだ産業革命前だったので、スミス自身はマルクスが見ていたような資本主義の状態を見ていなかった、というのです。

 

 言われてみれば、そのとおりだったと気がつきます。

 

 そうなるとその時まで私がずっと感じていた、「本などで伝わっているアダム・スミスの人柄と、新自由主義の主張はどうも合っていない」という違和感が解決します。

 

 アダム・スミスの名前を使って新自由主義を主張する人たちは、歴史というものは、その時代背景と合わせてものごとを考えなくてはいけないということを、知らない人たちなのだと思いました。

 

 (私に言われたくはないかも知れませんが、)ちょっと不勉強な人たちなのだと思います。

 

 そのほかにも、マルクスは社会主義のモデルを提示してあったわけではないということも、新しく知りました。

 

 どおりでマルクスがその時代の社会主義者たちの行動を見ながら、「あれがマルクス主義であると言うならば、少なくとも私はマルクス主義者ではない」というようなことを、言うわけです。モデルの提示がなかったので、社会主義者たちは勝手に動いてしまったのかも知れません。

 

 そういう風に、簡潔な言葉がちょうど良い感じで、「ああ、そうだったのか」と、私の頭の中にあった、小さな疑問をすっきりさせてくれました。

 

 最後にその先生が、経済学の目標についてお話をして下さったことも、信頼できる感じで良かったと思うのです。

 

 経済学の目標というのは、医学の目的が、人の病気を治すこととして定まっているようなものとは違っていて、さまざまな目標があてられているそうです。

 

 そうなると、私はこのブログを書く時にもずっと、「経済学の目標は、世の中の人全員が安心して生きられるような社会にすることでしょう?」と勝手に思っていたのですが、それもまた単なる、私の決めつけでしかなかったのだと思い直します。

 

その考え方は、私が思いこんでいたこととは違っていましたが、悪い感じはしませんでした。

 

かえって正直な感じがしましたし、私としては「本当の勉強」ができそうで、楽しみな気持ちになりました。

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