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結論です。(その10) 現行のお金の問題点(株式会社1)

 「お金は本来、ただの数値であって、その数値を貸してあげたからといって、そのことの報酬をもらうような性質のものではない」という視点から、現代の社会における、現行のお金の問題点を整理しています。

 

 私は、現行の社会の「資産運用」という習慣を問題視していて、「資産運用によって、お金が増えて戻ってくる」というのは、誰かのお金を、何の生産物やサービスとも交換せずに、ただでもらってきているのではないか?と考えています。

 

 ひとつ前の記事では、金利と投機について整理しました。どちらも、社会に何の生産物も、サービスも生み出すことなく、お金を得ています。

 

そしてこの記事では、株式会社を使用した資産運用について整理します。株式会社を使用した資産運用は、金利や投機とは少し性質が違います。

 

金利と投機は、まったくお金の世界の中だけの、お金の移動でした。でも株式会社を使用した資産運用は、お金の世界だけでなく、生産物やサービスを作り出す世界と関わりますshine。そのことは、簿記を使用して説明ができると思います。

 

簿記は、私たちの社会に存在する生産物やサービスの価値を、お金の金額で測定して、表示する技術です。

 

★★★★★★

 

はじめに、株式会社を使用した資産運用の意味を確認しておきます。

 

「会社を作って、社会に何かを生み出す仕事をしたい、けれどお金がない」という人は、お金を出してくれる人を必要とします。お金を出してくれる人は、通常2種類です。

 

ひとつは、お金を「貸してくれる人」です。この時のお金は、普通は金利がつきます。

 

もうひとつは、「出資をしてくれる」という人です。この時のお金は、金利はつきません。ただし会社に利益が出た場合は、利益の一部を配当金として払います。

 

出資をした人は「株」を持つことになり、その株は売ることができます。株を持っていれば配当金がもらえるので、配当が良く出そうだと期待される会社の株は、高く売れます。株を売った時に手に入るお金は、出資をしたお金の「払い戻し」の意味を持ちます。

 

そうすると、出資をした人が資産運用によって手に入れるお金は、ふたつの種類のお金の合計です。dollar

 

ひとつは株を持っていた時で、利益が出た時に定期的にもらえる配当金です。もうひとつは、株を売った時に高く売れれば、出資をした金額との差額が手に入ります。この両方の合計が、株式会社を使った資産運用によって、増えるお金です。

 

この時、株を転売した時に手に入る差額は、投機と同じです。株を持っていた人は、世の中に何も、新しい生産物やサービスは生み出していません。

 

ところで私が問題視するのは、配当金の方です。

 

★★★★★★★

 

ここで、株式会社に関する3種類の関係者を確認します。それは株主経営者従業員です。

 

そして株主と経営者の関係ですが、経営者というのは「株主のお金の運用をまかされた人」です。(この考え方については、「株式会社とは何か」(友岡賛著)という本をご覧下さい。著者は会計の歴史の研究者です。)

 

株主の目的は「自分の出資したお金を増やしてほしい。増やしてくれれば、お礼をします」というものです。ただし「お金の増やし方がうまくない時は、あなたには経営をやめてもらって、ほかの人に経営をまかせるかもしれません」ということもあります。

 

株主が会社に望むのは、「自分のお金を増やしてもらう」という、私的な目的です。

 

ここで経営者の目的ですが、こちらはふたつの目的が考えらえます。

 

ひとつは「株主のお金をふやしてあげて、お礼をたくさんもらう」ことです。もうひとつはもともとの、「組織の経営をして、大きな仕事をするshine」という、経営本来の目的です。

 

両者の合意の上に会社の経営は始まります。会社の経営とは、同時に株主の資産運用の始まりです。

 

2

★★★★★★★

 

その時の、簿記を使用して表示する、会社のお金の状態は次のとおりです。

★★★★★★

 
ところで会社の経営が始まると、経営者はふたつの目的を達成しなくてはなりません。

それは株主のお金を増やしてあげることdollarと、同時に、現実に従業員を雇って組織を運営し、世の中に何かを生産して、社会の生活循環の一部shineとなることrecycleです。

ところがこのふたつの目的は矛盾を含んでいると、私は思うのです。(続く)

4
(スライド、後から差し替えました…。)
★数字は思いっ切りテキトウです♪
(^^;)



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