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結論です。(その5) 生産と減価について

 人間の経済活動においては、世の中のどこかで生産された生産物やサービスは、お金を使った交換を経た後、その生産物やサービスを受け取る人のところに届きます。この受け取った後からが、消費と減価のプロセスになります。

 

 「消費」は、生産された生産物やサービスを実際に使って、人間が生きていくために、役立てることです。shine

 

 消費によって、生産された生産物やサービスは、生産された役目を果たし、その姿が消えます。shine食べ物であれば、食べられてしまうことで、形が消えます。そしてサービスにはもともと形はなく、ある状態だけが生産されて、その状態が役にたちます。

 

 消費は、生産物の形は消えますが、生産時に使った人間の労働は、形を変えて人間の「中で!」働きます。shine(この場合は「労働」というよりも、「人間が使った労力」という方が、適切かもしれません。)

 

 食べ物は人間の体内で吸収され、人間の未来の細胞や、未来を生きるエネルギーに変わります。衣服は着ているうちに傷んでしまいますが、衣服があることで、着ている間、人間の肉体は守られ、飾られ、生きやすくなります。建物は使っているうちに傷みますが、建物があることでその間、人間は雨や風から守られます。

 

 衣服や建物においては、人間の体内に吸収されないので、一見、消費と減価の見分けがつかないように見えますが、「人間の役に立っている」場合は、消費です。heart

 

 生産物の中には、教育book、芸術art、娯楽karaokeといった、生きるためにどうしても必要というわけではないけれど、それがあることで人間の社会が良くなるという性質のものもあります。

 

 教育があることで、社会全体の生産のレベルがあがります。また教育によって、人間の中に作られた知識や技術が、時代を超えて蓄積されます。

 

 芸術や娯楽には、人間の心をくつろがせ、翌日の生産を楽しくさせます。note

 

 これらのように、「消費」にあたるものはすべて、「人間の役に立ちながら、その姿や状態が消えていく」という性質があります。

 

 それにたいして、私たちの社会には、「減価」という現象がもともとあります。「減価」は「消費」とまったく関係なく、自然の現象として起こります。

 

 生産された生産物が「減価」を起こすのは、過剰生産が起こった場合です。

 

 地球上の生産物は、もともと「消費」を目的として「生産」されます。ところが、人間が消費し切れない量を生産してしまうと、余った分が「減価」を起こします。

 

 生活循環のプロセスを考えた場合、地球上の生産は、ちょうど人間全体で消費し切れる量と、だいたい同じぐらいの量を生産するのが、一番、人間の労力が無駄にならなくて、「効率的」です。shine

 

 また地球の天然資源の面から考えてみても、地球の資源は有限なので、地球に負荷をかけずに生産した方が、人間にとっては便利です。むやみに地球の資源を採りつくしたり、環境を汚してしまうと、未来の生産に負荷がかかります。

 

*人口の問題については、私は人間が地球をいっぱいに埋め尽くすほど、たくさん増える存在であるとは考えていません。おそらく経済的事情の問題だと考えています。先進国の若い女性たちに、「子どもは何人ぐらいほしいですか?」と聞いてみれば答えが出そうです。

 

 生活循環の中の、消費と減価のプロセスにおいては「人間の役にたって姿を消すもの」が「消費」であり、「人間の役にたつことなく、その価値が下がってしまうこと」が「減価」です。

 

 消費は人間の存在の役に立ち、生産のために使われた労働、あるいは労力は、言わば人間の生存の中に吸収され、翌日の人間の生存と生産の中に現れます。消費があるからこそ、人間は翌日の生産ができます。

 

 「消費」は生活循環の流れに乗っていて「減価」は生活循環の流れから、はずれています。

 

 人間が1日ごとに繰り返してゆく、この生活循環こそが、経済の単位だと思います。

 

 次の記事では、この時の「交換に使われるお金」について、整理します。

 

*こちらのスライドもご参照ください。

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