« ヴィジョン(大地を潤すもの) | トップページ | 経済のヴィジョンを描くスケッチブック »

慶應大学の貴重書展示会

 丸善日本橋店で開催されていた、慶應大学の貴重書展示会に行ってきました。

 今回の展示は「ルカ・パチョーリの『スムマ』から福澤へ」というタイトルで、簿記の本の展示です。昨日は慶應大学の友岡賛先生のギャラリー・トークもあり、会場でお話を聴くこともできました。

 

 約1時間のお話でしたが、新しいことを知ることもでき、また、いろいろなことも思いました。

 

 一番印象に残ったのは、「理論はニーズがなければ、実用化されない」というお話でした。

 

 簿記の歴史の中でも、簿記の手法というものは、時代の要請に合わせて、いろいろと小さな変化を経ています。

 

ところがそうした変化が起こったのは、その時期にそうした方法が考案されたから、というわけではなくて、その時期にその手法を必要とするだけの、世の中の変化があったから、だったのです。typhoon

 

これは私としては、ちょっとショックなことでもありました。sweat02

 

つまり私がもしも「エンデの遺言」をきちんと整理して、ちゃんと、すじみちのとおった説明として、表現することができたとしても、世の中の方がそれを必要としていなければ、それはそのままになってしまうということです。

 

そして地球は今、ほとんどの人たちが「人間にはこういう経済しか、しかたがない」という思考に閉じ込められていて、「もしかして、別の方法があるのではないか?」と発想する人たちさえ、ほとんどいない状態です。

 

今まで気がつかなかったことですが、歴史が示しているように、本当に、そうでした。

 

ちょっとカナシイ感じもしますが、まぁ、それはそれとして…。chick

 

展示は、おもしろかったです。

 

そしてあらためてまた、感じたことですが、ルカ・パチョーリさんより以前の、「本当に複式簿記を発明した、歴史に名前も残っていない無名の人」にたいして、大きな敬意を感じます。shine

 

簿記の細かい手法の変化というのは同時に、簿記を使う人たちがどのようにして、その時代に起こっている社会の変化に合わせて、財産の状態を正しく把握できるかを試行錯誤してきた経緯でもあると思うのです。

 

でもその第一歩は何よりも「複式簿記」というニ面的な記録の方法を思いつくことができなければ、それらのマイナー・チェンジさえもあり得なかったことでした。

 

だから思います。一番はじめに複式簿記という手法を思いついた、無名の人について。

 

なんて、頭のいい人だったんだろう!でも、無名…?!sweat01)」という感じです。

 

(^^;)

 

 人間の仕事なんて本当は、歴史に名前が残るかどうかなど、関係がないのかも知れません。時代を超えたって、きっと「わかる人にはわかる」ものなのだと思います。shine

|

« ヴィジョン(大地を潤すもの) | トップページ | 経済のヴィジョンを描くスケッチブック »

コメント

>ほとんどの人たちが「人間にはこういう経済しか、しかたがない」という思考に閉じ込められていて

「しかたない」ではなく、「こういう経済こそがいい」と思ってる人も少なくないはずです。

投稿: 友岡 | 2012年10月29日 (月) 09時31分

友岡賛先生

コメントをどうもありがとうございます。shine

なるほど、積極的に「こういう経済こそが、好きだ♪」という人も、少なくないということですね。

私のいつものことですが、ついついそういう人たちの存在は、見えなくなってしまいまして…。(^^;)

世間知らずで、自分の周囲しか見えない私としては、ご指摘いただきますと、「そうなんだ…」と、ただただ唸るばかりです。

たしかにそうですよね…。


人の好みだけは、誰にも、どうすることもできないことだと思います。

そうなりますと、私としては…。


こういう経済が好きな人たちには、このままこういう経済をエンジョイしていただいて♪

でも、こういう経済が嫌いな人も、世の中にはいると思うのです。

そうしたら私は、そういう人たちに「部分的にでもこういう方法にしてみたら、少なくとも自分たちのまわりぐらいは、うまくいくんじゃない?」と提案してゆけたらいいな♪と思います。shine

(とはいっても、いつまでも私自身は力不足のままで、このささやかな野望が実現する前に、オバアサンになって死んでしまう可能性が大ですが…。)

先生の貴重なお時間の中からのコメントを、どうもありがとうございます。大変うれしいです。

ところで「こういう経済こそがいい」と思っている人たちって、どうしてそう思うのか、知りたくなってしまいました。(*^^*)

投稿: みほれみ | 2012年10月30日 (火) 00時15分

>ところで「こういう経済こそがいい」と思っている人たちって、どうしてそう思うのか

幸せだからです。

投稿: 友岡 | 2012年10月30日 (火) 09時38分

そうなのですね。
(^^;)

「どういうところが幸せなのですか?」

と、本当は詳しくお聞きしたいところですが、先生のことですからきっと「やだよ」とか、おっしゃると思うので、このあたりまでにしておきます。

とりあえずはおしえてくださって、どうもありがとうございました
(^^)shine

投稿: みほれみ | 2012年10月30日 (火) 20時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/52049/55993902

この記事へのトラックバック一覧です: 慶應大学の貴重書展示会:

« ヴィジョン(大地を潤すもの) | トップページ | 経済のヴィジョンを描くスケッチブック »