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ヴィジョン(大地を潤すもの)

 時々唐突に、経済に関するビジョンを見ます。今回見たのは、こういうものでした。

 

 

 大地が枯れています。茶色い大地にたくさんの人々が生きています。

 

 私は町の中を歩いていました。

 

 働く人たちは、忙しそうというよりも、ちょっと苦しそうでした。

 

 スタイリッシュなビルが立ち並ぶ都会は、形は美しいのに、人々はどこか希望がなさそうでした。

 

 町の下の方では、住む家のない人たちが、仕事がないために、公園にぼんやりすわっていました。

 

 町全体が、形は美しくても、生き生きとした明るさにかけていて、どこか世界の終りが間近いように、空しそうでした。

 

 夜になった町の裏通りでは大量の食べ物が、捨てられています。働き疲れた人たちも、今はもう家で眠っているのでしょう。

 

 地球のちょうど裏側では、食べ物がなくて飢えている人たちが、悲しそうでした。

 

 この土地はまるで、水が行きわたらない大地のように、乾いていました。

 

 私はそれを、空から見ています。

 

 「お金は社会の血液」と言いますが、この土地は血液の流れが悪いので、生産をしても、それらがちゃんと、消費をしたい人たちのところに届かないのです。

 

 大地を潤す水が、世界のどこかで固まってしまっているように、この土地は潤いに欠けていて、砂漠のように乾いていました。

 

 私が空から、空中で固まっている水の塊に指で触れ、その中に祈りを込めるのです。

 

 「大地に流れていくようにshine」と。

 

 水はゆるゆると溶けだし、たちまち、なめらかな水となって流れだしました。

 

 乾いていた大地にどんどん広がり、乾いていた土の中にしみていきます。

 

 茶色かった大地は息を吸うように、水を吸い始め、たちまちうるおいを取り戻しました。緑色の木々がどんどん増えてゆくのが、空からわかります。

 

 地上におりてみると人々はもう、おだやかな表情で暮らしていました。都会で捨てられていた食べ物は、今は作り過ぎることもなく、ほとんど無駄になることはなさそうです。

 

 ミヒャエル・エンデが「モモ」の物語の中で言っていた、「ぬすまれていた時間」は地上に戻りました。clock

 

 もうあんな、捨てるほどたくさん、忙しく、作りすぎなくてもいいのです。

 

 幸せそうな人々が住む町の上に、夜がきました。小さな子どもの笑い声のような、たくさんの灯りが町に灯りました。shine

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