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本 : 「日本の『安心』はなぜ、消えたのか」(山岸俊男著)


 社会心理学の本です。

 

 とてもおもしろかったです。shine

 

 興味深く感じたトピックがいくつもありました。

 

 たとえば、他人に対する信頼感の話、それから集団内のいじめを防止しようとする話、そしてジェノア商人の話などです。

 

 この本を読んだことで、私は新しく考えるようになったことがいくつかありました。

 

 それは社会というものは、どうやら全員が善人でなくても「なんとかなる」らしいということです。

 

 もちろん社会の中には、悪い人はいないにこしたことはありませんが、例えば悪い人たちが少しぐらいいたとしても、その人たちが「悪いことをしにくい社会」にするのは可能かも知れないということです。

 

 そしてまた、社会がある方向に大きく動いていく時には、特定の主張を声高く掲げているような一部の人たちの言動の力ももちろん大きいでしょうが意外にも、その社会に属している「どちらでもいいかな」と考えている人たち、つまり「日和見主義者」にあたる人たちの行動というものは、とても重要な力になるということです。sun

 

 ほかにも考えるようになったこととしては、社会における法律や制度というものを上手く使うことで、ある程度ではあるかも知れませんが、社会の成員の行動を誘導的に促したり、その反対に抑制的に促したりすることもできるということです。

 

 ということは、社会における法律や制度を変えることによって、もちろん経済活動に関わる人間の行動にも、変化を与えられる可能性があると言うことです。shine

 

 このことは、私のように資本主義社会がキライ!であり、そしてもっと人間に優しい経済社会を目指していきたい者には、とても重要な情報です。

 

 読みやすい本ですが、私にとっては本当におもしろい本でした。book

 

 そして内容とはあまり関係がないかも知れませんが、この本は挿画がとてもカワイイです!heart

 

 本文の内容とマッチした、印象的でオモシロイ挿画がたくさん出てくると、ますます本の内容がおもしろくなってしまいます。

 

(本当は写真で公開したいところですが、著作権について考えることが面倒になってしまったので、挿画の写真は控えました。ちなみに挿画はタケウマさんです。)

 

*^^*

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