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平野正樹写真展 After the Fact  (2013/11/9まで)

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お金の写真の展示ということで、「平野正樹写真展 After the Fact」に行ってきました。

 場所は埼玉県東松山市にある、丸木美術館です。

 

 実際に展示を見る前は、お金の写真といっても、それはちょっとしたパネル程度の大きさの写真だろうと思っていました。

 

 だからきっと私の方が、写真に対して覗き込んで行く状態になるだろうと思っていたのです。

 

 ところが実際に写真展を見てみたら、驚きました。

 

私の目の前には、はばが新聞紙の両面を大きく広げたぐらい、いやそれ以上?

 

それほど大きなお金の写真が、並んでいたのです…。sign03

(あとで確認したところ、サイズはB0で1030×1456mmだったそうです。)


 その結果展示室に入った私は、少しも覗き込むという必要もなく、写真の中のお金と相対する形になりました。

 こうなると、写真の中のお金の印象は、ガラリと変わります。

 

 そこにあるお金は、かつては人間の手によって、しっかりと握られ、人から人へと渡っていた、小さな紙ではなく、私に向かってはっきりと自己主張をしてくる、やたらと騒々しく、「おしゃべりなお金」という存在になったのです。

 

 私が覗き込まなくても、その表面に書かれてある文字や内容は、向こうから私の視界に飛び込んできます。

 

 写真の横にはそれぞれ説明もあり、それらのお金や債券などが発行された時の状況がわかります。

 

 そういった、昔のお金と対話をしているような感覚は、大変面白いものでした。

 

 話には聞いていた軍票、それから株券、国債など。

 

 そして珍しいものでは、証紙貼付日本銀行券。(新しいお金に切り替える時に、新しいお金の印刷が間に合わなかったので、従来のお金に証紙を貼って、新しいお金として使えるようにしたものだそうです。)

 

 はじめて見るものがたくさんあります。

 

 私がお金の歴史をもっとよく勉強してあれば、それぞれのお金たちの「主張」がどれほど面白く、また見どころのあるものであったかと思います。

 

 また気持ちを切り替えて、心をちょっと切り離し、今度は写真の中の「無言のお金」として、展示室を見渡してみれば、まるでそこにいるお金たちは、「かつては自分たちが、散々人間を振り回してきたものさ。いろいろあったものよ」と、自慢げに私に語りかけているようにも思えます。

 
そしてもっと心をオフにして、並んでいる写真を見てみれば、それはかつて生きていた、(今も生きているものもありますが、)今はもうその力を失っている、単なる「お金の抜け殻」です。

 
人間がその価値を認めることによって、お金としての価値を持つお金となり、人間がその価値を認めなくなることによって、まったく同じ紙なのに、今度はお金としての価値を失う、不思議な「お金」という存在と出会う。shine

 

 こうした感覚を楽しめる展示は、めったに見られるものではないと思います。

 

 「平野正樹写真展 After the Fact」は、11月9日(土)までです。

 

 今日を含めてもあと4日ですが、ご興味のある方はぜひお出かけください。shine

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