« 外国に住みたい(2) | トップページ | 「言葉が、あまりきれいでない社会」に生まれてくる子ども »

資本主義社会における、選挙の選択肢

 アメリカでは、オバマ大統領によって、ブッシュ政権時代のCIAの拷問の報告書が公開されました。

 

 「どうしてこの時期に?」という、疑問があります。

 

 そして、その「時期」についてですが、たまたま昨晩見ていたテレビで、少しだけ解説がありました。tv

 

 詳しい言葉は記憶していませんが、アメリカは来月になってしまうと、議会で共和党が優勢になってしまい、そうなるともう、その報告書がまったく公開されなくなる可能性があったのだそうです。

 

 たしかに共和党政権時代の行為ですから、共和党勢力が強くなってしまえば、もう公開されることはないでしょう。

 

 こうした状況を考えてみると、オバマ大統領という人は、現在、政治において酷評をあびているとしても、人間としては「まっとうな人」と考えて良さそうです。

 

 すくなくても拷問という行為について、それを容認して、国民に隠しておこうとするような人物ではなかったということです。

 

 ところで、このオバマ大統領の人間性と、その政治に対する評価を考えながら、私は以前からずっと、書きたかったテーマについて書きたいと思います。

 

 それは、「資本主義社会における選挙の選択肢」です。

 

 大きく見てみると、アメリカと日本は、選挙における選択で、似ているところがあると思います。

 

 それは国民が、「共和党政権が嫌になれば、民主党政権を選択し、その民主党政権にうんざりしてくると、今度は共和党政権に戻りたがる」、という点です。

 

 アメリカでは、その選択が繰り返されているように思います。

 

 日本もまた、民主党政権から数年で、自民党政権に戻りました。

 

 この選択について、私は以前から、考えていたことがありました。

 

 政治と経済を別々に考えた時、実は共和党政権と民主党政権では、その構造ではあまり違いはないと思うのです。

 

 格差が大きくなる政策をとるか、格差が小さくなる政策をとるかという、そうした「格差の大きさの選択」については、大きな違いがありますが、「格差を解決できない」という点においては、どちらも同じです。

 

 なぜかと言うと、結局どちらも、「資本主義社会」でしかないからです。

 

 資本主義社会というものについて、私は「お金を使って、お金を稼ぐという行為(資産運用)が容認されている社会のこと」と考えていますが、この資本主義社会では、格差が生まれるということは、自然なことです。

 

 ただ、その格差を大きくするか、小さくすませるかという「調整」については、いくつかの手段はあります。

 

 だから資本主義社会における選挙では、経済に関しては、結局その点についての選択ができるというだけです。

 

 つまり格差が大き目か、小さ目かという、選択です。

 

 そこを考えずに、ただ自分たちの経済の状態が良くなっていないという不満から、「それなら別の政党で」という発想で政権の交代を望んでしまうと、そこには思いもかけない副作用がついてくる場合があると思うのです。

 

 それが、ブッシュ政権時代にアメリカが経験した、「テロとの戦い」であり、また今回、公開されたような、人権侵害を伴う社会なのではないでしょうか?

 

 国民は、その時の政治に不満があったから、別の政党を選んだだけなのですが、その結果、とんでもない人権侵害を平気で行う政党を選んでしまっていた、ということです。

 

 そしてアメリカは、ブッシュ政権時代に本当にずいぶん嫌な思いをしているはずなのですが、今回またしても、民主党政権への不満から、経済を理由に共和党政権を選び直すかも知れないのです。

 

 それは国民にとっての「賢い選択」になるのかどうか、私は疑問に思います。

 

 私は、資本主義社会においては、経済の選択肢は限られているのだから、格差も小さなものであり、そして、まだ生きていいかれる範囲内での程度であれば、それは「小さなこと」として我慢をするべきではないかと考えています。

 
要するに、資本主義社会においては、もともと経済については「我慢が必要なものだ」ということです。

 

 そしてそれよりも、選挙の時には平和や人権といった、人間の生活を本当に快適にしてくれるものを、大切にしてくれる政党を選んだ方が、国民は結果的に、良い結果を得られるのではないかと思います。shine

 

 今度の報告書は、アメリカの国民の選挙に影響を与えるのでしょうか?

 

 私としては、気になるところです。

|

« 外国に住みたい(2) | トップページ | 「言葉が、あまりきれいでない社会」に生まれてくる子ども »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/52049/60802438

この記事へのトラックバック一覧です: 資本主義社会における、選挙の選択肢:

« 外国に住みたい(2) | トップページ | 「言葉が、あまりきれいでない社会」に生まれてくる子ども »