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これこそが経済学!(「ミツバチは空飛ぶ50札」という見方)



 「バランスシートで読みとく世界経済史」の第10章の中で、私が最も美しいと感じた記述をご紹介いたします。shine 

 少し長くなりますが、1段落をまるまる引用します。 

(引用始め)

 

 環境会計への抵抗は根強いが、環境が経済発展に貢献していることに多くの経済学者が気づき始めている。原材料として、あるいは水質浄化、廃棄物の分解、土壌管理、受粉活動、有害生物の駆除、地域や地球の気候調節を通じて、市場経済にモノやサービスを提供しているということだ。「ミツバチの受粉活動は、ハチミツそのものの60倍から100倍の価値がある。ブルーベリーの受粉をするハチは、一匹で生涯に4ガロンから5ガロン分のブルーベリーの受粉を行う。農家から見れば、ハチは“空飛ぶ50ドル札なのだ」(ワールドウォッチ研究所の上級研究員ジャネット・アブラモヴィッツ)。しかし、こうした活動はGDPに含まれない。無料だと思われているからだ。だが、アブラモヴィッツも指摘するように、「自然の提供するサービスは無料ではない。これらを失うことになれば、隠れたコストとなって将来はね返ってくるだろう」

 

(引用終わり)

 

*注:日本での「1ガロン」は、アメリカのガロンで計算するそうで、約3.785リットルだそうです。ですので、4ガロンで15.14リットル、5ガロンで18.925リットルです。

 

 この部分は、今までまったく気づかなかった認識に、胸が熱くなりました。

 

 これこそが、まさに「経済学の仕事」ではないか?と、思ったのです。shine

 

 アダム・スミスが「ピン作りの工程」を観察し、生産量の増大をわかりやすい言葉で説明したように。

 

 経済活動というのは本来、金額がついていようが、いまいが、存在しています。shine

 

 でも人間は、数字で区切られていたり、きちんと線がひいてある事象は認識しやすいけれど、輪郭がはっきりしていない事象には、気づきにくい。

 

 ミツバチを見て、ただの昆虫として終わらせてしまうか、大きな経済活動の一部として、気がつけるのかは、経済学者としての重要な資質の問題ではないでしょうか?

 

 もしかしたら経済活動というのは、地球上の経済活動全体で見てみれば、金額がついている部分の方が、よほど少ない部分だったということだって、あるかも知れません。shine

 

 人間はどうがんばったところで、豊かな大地や海を生産することはできないのです。

 自然は人間に請求書を送りつけてくることはないけれど、自然が人間に与えてくれるサービスは、明らかに人間にとって価値があり、人間はそれを失えば損失を被ります。

 
そうした、自然がすでに人間に与えてくれている様々な「金額を持たない豊かさ」に気がつき、人々の間に意識化させていく。shine

 

それは、経済学の大切な仕事のひとつではないか?と思いました。

 

*単位のガロンについては、こちらのサイトで調べました。

http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/46815/m0u/

 

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