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「エンデの遺言」が開こうとする世界



「エンデの遺言」に出会ってから、ずいぶんと時間がたちました。

 地域通貨ブームはすっかり過ぎ去り、あとには、「『エンデの遺言』によって、何かがわかったけれど、どうにもできない」という人も多いと思います。

 私は、この最近になって思います。

 
「エンデの遺言」というのは、金利への疑問や、シルビオ・ゲゼルの「減価するお金」、地域通貨などの情報を伝えながら、その真髄は、現在の地球上に深く根付いている経済観を転換させていくための、「導入」であったのではないか?と思うのです。shine

 
現在の地球上で「お金」というものが、人間の経済活動に大切な役割を担っていることは、間違いありません。

 「エンデの遺言」はその出版によって、人々の目をお金というものに向けさせることには十分成功しました。

 お金というものが、自己増殖(資産運用など、労働の対価とならないお金の手に入れ方のこと)する制度が容認されていることによって、私たちの社会の分配は、何かがおかしくなっているのではないか?という問いです。

 そのため、金利という習慣に着目する人々が増えました。

 でも「エンデの遺言」が道を開き、その先に開かれていく世界は、そこにはとどまらないと思うのです。shine

 その先には、今までの地球には表れなかった、新しい経済観の提示があります。

 その経済観は新しく、そして経済についての真理です。shine

 新しい経済観に気づいた時、人々ははっとして、自分たちが今までどれほど、古い思考に縛られていたのかに気づくでしょう。

 
本当の経済学者といわれる人たちは、その後一気に、その研究がおもしろくなることは間違いありません。

 最終的には、「経済とは、そもそも、人間はお金を使って、いったい何を交換しているのか?」という問いです。

 その答えは、「人間は、労働力という『現実の状態を変化させる力』を、お金による金額という価値に換算して、交換している」というものです。shine

 「現実の状態を変化させる力」というのは、例えば何かを生産したり、何らかのサービスを提供したりする力です。

 
経済の本質というのは、人間が労働力を発揮することによって、現実の状態を変化させる力の出力を、お金による金額に換算して交換し合い、ひたすら現実の状態を変化させ続けていく、社会全体の活動のことです。

 人間の労働力こそが、経済の本質であり主役です。shine

 お金は、その交換時に使われる価値表示用の数値に過ぎず、まったく経済の本質ではありません。

 
単なる数値であり、人間の頭の中だけにある「情報」です。

 経済の主役は、人間の意識の中だけに存在する数値でなく、実際に目の前に現われ、手に触れ、使うことができる、実体のある財やサービスの方なのです。

 そのような経済観が社会に受け入れられた時、人々は「お金というものは、単なる数値に過ぎない」という事実に直面します。

 
お金というものが、決して経済の本質などではなく、もしも万が一、社会から現在のお金というものがなくなっても、地球に天然の資源があり、また人間に労働力という力がある限り、交換さえうまくできれば経済活動は可能だという事実に気がつきます。

 そうなると今度は、本来は労働力の価値を表示するはずのお金が、労働力と関係なく自己増殖する現実の奇妙さにも気がつきます。

 
お金による金額というのは、他者が生産した財やサービスを使える量を示す数値でもあるわけですから、ある人たちのところでは、それが自然と増える仕組みになっているということは、実は大変、不公平な仕組みであることに気がつきます。

 また、世の中がそのように仕組みになっているために、働いても働いても豊かになれない人たちも現われるという構造についても気がつきます。

 
人間の思考の世界というものは頑迷なものなので、真理というものが、必ずしも受け入れられるという世界でもありません。

 
でもエンデは、そうした人間の古い思考の世界に、小さな「切り口」を開いたのです。shine

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