本との出会い(経済編)

本 : 「ソ連の『社会主義』とは何だったのか」

 以前から読みたかった本でしたが、区の図書館にはなかったので、大学の図書館に行って読みました。book

 

 手に取るまでは、内容が難し過ぎると読めないかもしれないと心配していましたが、意外とそうでもなく、読み始めたらけっこう熱中して読みました。

 

 社会主義国の経済については、とにかく「情報が足りない」と感じます。

 

 ソ連、キューバなど。

 

 その国内では、どのような経済が運営されていたのか?

 

 以前から大変興味がありました。

 

 また、ミヒャエル・エンデが言っていた。

 

 ソ連も資本主義だったという言葉。

 その言葉の意味を、理解したいという気持ちもありました。

 

 この本は、その「国家資本主義」については、ある程度の理解を与えてくれています。shine

 

 それにしても世の中には、社会主義についての情報が、本当に少なかったのだと感じさせられます。

 

読んでいると、驚くことや、また考えさせられる情報が次々と出て来ます。

 

 たとえば、古いところでは、レーニンという人はそれなりに国のことを思って、けっこう一生懸命だったのではないか?とか。

 

(ここは、レーニンという人の人物像をどう捉えるかによって、見方が大きく別れるところであろうとは思いますが。shadow

 

また、世界はスターリンの宣言を信じたから、ソ連は社会主義を実現させたと信じていたのか?!、とか。

 

 でも、スターリンというのは独裁者です。sweat01

 

 独裁者が正直者である、などということは、まずあり得ない話だと思うのですが、世界はどうしてそんな人物の言葉を信じていた???

 

(独裁者なんて、大ウソツキに決まっていると思いますが…。)

 

 ただし、独裁者が統治する社会となってしまった以上、国外からその国の内部の情報を得ることは難しくなってしまったということは、あるかもしれません。

 

 そうなると、「社会主義を実現させた」と言っている言葉を信じるよりほかに、なかったのでしょうか?typhoon

 

 そして、本の中では「これは社会主義と言えるのか?」的な事例が、あれこれ示されます。

 

 例えば労働者には、けっこう職業選択の自由があったとか。(←そうだったの?!)

 

(ほかにもいろいろ、驚いたことはあったのですが、記憶し切れませんでした。)

 

 ソ連の社会主義というのは、本当はどのような社会だったのか?

 

 どんどん興味がわいてきます。shine

 

 時間が限られていたので、あまり丁寧に読むことはできませんでした。

 

 次に行く時には、もう少し読み進めておきたいと思います。

 

 ちなみにこの本は、Amazonのブックレビューでは、あまり良い評価ではないようです。

ソ連の「社会主義」とは何だったのか

  私としては、説明が具体的で、思想に偏り過ぎていないという点で、とてもおもしろい本だと思っています。

shine(^^)shine

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久々に読んだ経済の本

 連休の前半、久々に経済の本を読みました。sun

 

 それぞれ、ほんの15分程度です。book

 

 「そんなのは、読んだとは言えない!」と言われそうですが、それでも新しい知識を得たことは間違いありません。

 

というわけで、ちょっとしか読んでいなくても、感想を書いてしまいます。(笑)

 

その1、「ケインズの『一般理論』を読む」(入江雄吉 著)

 

 結局、最初の数ページしか、読めませんでした。(笑)

 

 でも、それでも十分です。

 

ケインズ、やっぱり好きです♪

 

 カッコいい!!!

 

 この先もがんばって、読みたいです。

 

shine*^^*shine

 その2、「腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (篠原 匡 著)

 スウェーデンのサムハルという国営企業のことを知りました。(サムハルの部分だけ、読みました。)

 

 スウェーデンという国は、どうしてこのようなカッコいいことを発想し、また実現させられるのでしょう?shine

 日本には、絶対にあり得なそうな話です。

 

 あまりのカッコよさに、思わずため息をついてしまいます。

 

*リンク先は、ネット上でのサムハルの記事です。本の中の内容と完全に同じかもしれません。

 

http://www.prop.or.jp/global/samhall/20090115_01.html

 

 

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会計士はいったい何を見た?!



 ひとつ前の記事でご紹介した「会計士は見た!」の本。 book

 とてもおもしろい本でした。

 
少しだけ、内容に触れてみたいと思います。

 
つまり「会計士はいったい何を見たのか?!」です。(笑)

 
それで本の中の「会計士」ですが、決算書をとおしていろいろな企業の内情を見ています。

 たとえばソニーは今でも、エレクトロニクスの企業なのか?とか。

 
キーエンスという、かなり不思議で、スマートな雰囲気の会社とか。

 東芝の粉飾決算についても、見ています。

 そのほかスカイマーク、コジマなど。

 聞いたことのある企業名がいろいろ出てきます。

 ところで、そうした中で私が一番心をひかれたのは、やはり第2章の、大塚家具の父と娘の対立という部分でした。

 対立は、報道の表面的な部分を見ていると、単なる親子喧嘩のように見えました。

 
ところがこの本を読むと、そこには「単なる親子喧嘩」とは言い切れない状況があったとわかります。

 経営者にとっての会社というのは、自分のビジョンを実現していく場所なので、たとえ親子と言えども、経営のビジョンが違えば、やはり対立もしかたがなかったのではないか?と。

 そういう見方も出てきます。

 そしてまた、大塚家具にとっての商品である「家具」というものを取り巻く、時代の状況も変わってきています。

 そうした時代の変化の中で、違うビジョンを持つふたりの経営者は、いったいどういう方向に会社の進路をとろうとするか?

 
その点は、ふたりの経営者が真剣であればあるほど、対立せざるを得なかったのかも知れません。

 それにしても、決算書という数字が並んでいるだけの資料から、そんなにも違うふたりの経営者の姿を明かしていこうとする、「会計士」の視点はおもしろいです。shine

 やっぱり「会計探偵」と言ってもいいのではないでしょうか?

*^^*

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会計探偵? (本:「会計士は見た!」前川修満著)


 この記事のタイトルは、「会計探偵?」としてみました。(笑)

 

 本当を言いますと、「探偵」というのは「ちょっと違うかな?」という気もするのですが…。

 

 でも決算書をとおして、企業や経営者の姿を読み取ろうとする著者の手法は、とても「探偵っぽい!」と思うのです。shine

 「会計士は見た!」(前川修満著)という本です。book

 

 読んでいると、「ああ、なるほど…。決算書のこういうところを見ることで、経営者のこういう姿勢が読み取れるんだ!」と、新鮮な気持ちで驚きます。

 

 決算書を、「経営が健全であるかどうか」という単純な視点で見るのではなく、その向こう側にいる経営者の人物像を浮き上がらせるような視点で見ているところが、とてもおもしろいのです。shine

 決算書の解説がわかりやすいので、財務諸表が「数字の羅列」にしか見えないレベルの私でも、楽しめます。

 

 まだ2月ですが、今年出会う会計本の中では、一番おもしろい会計本になりそうな予感がしています。

 

shine\(^0^)/shine

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本 : 「リストラなしの『年輪経営』」(塚越寛著)



 久しぶりに、読み返しています。

 経営の本ですが、単なる読み物としても、とても気持ちの良い本です。book

 

 塚越会長のビジョンは、経営に興味がない人にとっても、健康的な希望を心に与えてくれます。shine

 

 伊那食品工業株式会社の最大の強みは、「株式上場をしない」いう点にあると思います。sign01

 株式上場をしないことによって、市場から大量の資金を集めるということは、できなくなったかも知れません。

 

 それは同時に、大量の資金を必要とする事業には、進出できなくなったということです。

 

 でもその代わり、経営者は「株主の顔色を見なくてもいい経営」が、できるのです。shine

 

 経営者が心にビジョンする経営を、経営者の責任で堂々と実行できるのです。shine

 

 その結果、着々と実現されていく「塚越ワールド」が、次々と世の中から注目されるほどの、素晴らしいものであれば?

notenotenote

 

 「超カッコいい!」と、何回読んでも思います。

 (↑言葉が軽薄でスミマセン。)

 

sun*^^*sun

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本の表紙は重要だという話

 最近ある本を買うにあたり、「本の表紙というのは、とても重要だ!」と感じる出来事がありました。

 

 本の中身ももちろん重要ですが、その重要な中身も表紙によって、人とのご縁ができたり、できなかったりすることもあるというお話です。

 

 直接、経済の話とは言えませんが、これもまたある意味、「本との出会い」に関するお話と言えそうです。book

 

 ある時、書店で平積みになっている本の中で、はっと目についた本がありました。sign01

 

 それは「愛着障害」というタイトルで、このような表紙(カバー)の本でした。

 

 「愛着障害」という言葉は、心理学の興味のない人には、ピンとこないかも知れません。

 

 愛着というのは簡単に言うと、赤ちゃんと特定の養育者(たいがいはお母さん)との間に生まれる、心理的な絆のことです。

 

 すごく大雑把に言ってしまいますと、幼い時に愛着が心の中に適切に形成された赤ちゃんは、大人になってからも対人関係が上手にこなせるようになり、その反対に愛着が適切に形成されなかった赤ちゃんは、成長してから情緒的な不安定さや、対人関係がうまくこなせないという問題を抱えるようになると、考えられています。

 

 そして私は、まさしくこの愛着障害に該当している人間なのですが、この愛着障害というのは、実はとても苦しい症状を表します。

 

 そういうわけで、この本を手に取った時、私はすぐにそのタイトルと表紙から、内容の意味を察して「買おう!」と決めました。sign01

 

 ただし、買うとは決めてもいつものとおり、すぐには買いません!(←笑)

 

 大学の生協に電話で在庫を確かめ、それから金券ショップで図書カードを用意して、閉店間際の生協に駆け込みます。(大学の生協で買うと1割引きです。)

 

 ところが生協で本を受け取った時、驚きのあまり目が点になりました。(!)

 

 というのは、私はその本のことを、なんと3年ほども前から知っていたのです。thunder

 
そしてその時に私はその本を手に取り、おそらく中身も見てあって、でもその時には買おうと思わなかったのです。sweat01

 

 どうして私は、その本を買わなかったのか?

 

 理由は、表紙にありました。

 

 私が見たのは、こちらの表紙(リンク先)の本だったのです。

http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334036430

 

 そして、どうして私は表紙が違うというだけで、自分にとって重要な意味を持つこの本を買わなかったのか?ということですが。

 

 それは、この愛着障害という状態による、大変苦しい症状にありました。

 

 3年ほど前に私がこの本に出会った時、私は心の不調の真っただ中でした。

 

 その頃の私は心の不調が深刻過ぎていて、それこそ「溺れる者は、藁をもつかむ」という心境だったのです。

 

 その頃に、この本に出会った時。

 

 手に取って中を見てみると、「安定型、不安型、回避型、恐れ・回避型」という、いかにも冷静な分類と。

 

 それから川端康成、ルソー、漱石、太宰治、エンデ、ビル・クリントン、ヘミングウェイ、…。shadow

 

とてもではないけれど、自分とは関係のなさそうな、華やかな有名人の話ばかり…。sweat01

 そして、いかにも穏やかで、落ち着き払ったこの表紙…。

 

というわけで、「この、激しい心の痛みが止まる特効薬があるなら、今すぐにでも!」というほど苦しんでいた私には、こちらの表紙はあまりにも冷静で、知的に落ち着き過ぎていたのでした。

 

 そういうわけでようやく、多少は心の痛みの制御もできるようになった今になってから、私は表紙が変わったこの本に出会ったのです。book

 

まぁ、あの頃に出会っていても、結局どうすることもできなかったかも知れませんが…。

 

それでも、もっと早くこの本に出会っていれば、私も自分の症状についての理解ができ、少しは不安が軽減されていたかも知れません。

 

そういうわけで、本の表紙というのは意外と、でも、とても重要なのだと思いました。

 
この愛着障害の話は、実は経済の話とも関係しますので、いずれまた別の機会にも書きたいと思います。

 

 それにしても、今回はたまたま心理学の本でしたが、もしかしたら経済の本でも、そういうことはあるのかもしれません。

 

 だとしたら、とてももったいないことだと思います。book

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簿記論のテキスト

 大学の、通信課程の簿記論のテキストを読んでいます。book

 

 どうして簿記論のテキストにしたかと言いますと、たまたま最近の私が、複式簿記に興味が強くなっているということと、それから、教材として送られてきたテキストの中では、そのテキストが一番薄いから!、です。(後半、きっぱり!)

 

 でも、大学のテキストというものは「薄い → 読みやすい」とは、限りません。sign01

 

 厚さとしてはまったく薄くても、その内容が、気分が悪くなって本を投げ出してしまいたくなるほど、「ムズカシクテ、ツマラナイ!sweat01」ということだってあり得ます。

 

 でも幸い、そのテキストは意外とおもしろかったのでした。

 

 というよりも、読んでいるうちにだんだんわかってきましたが、そのテキストは「意外と」どころか、「かなり、おもしろい!shine」のです。

 

 日頃は実務でなんとなく使っている複式簿記ですが、その構造を丁寧に見ていくと、こんなにいろいろと、注目しておくべきポイントがあったのかと驚きます。

 

 そしてまた同時に、「学者という人たちは、ここまで意識の世界の枠組みを、見事に分解して、整理してしまうものなのか…sweat01」と、そちらの方向にも驚いてしまいます。(←学者観察?)

 

 でも、そのほかにも私がもっともおもしろく感じたのは、先生の文章はシンプルで無駄がなく、それなのにどうしてか、優しい雰囲気が伝わってくるということでした。shine

 

 言葉が静かに、自分の中に流れてくるようです。

 

 とても効率良く、先生の頭の中の世界が、自分の思考の世界に移し変えられていくような感覚があって、気持ちがいい…。shine

(学者風のまわりくどい書き方で書かれていると、私のような学生は「読み心地」がよくなくて、言葉を噛み砕いているうちに、思考が拡散していってしまいます。)

 

 そういうわけでこちらも、先生の言葉を受け取りたくなって、もっと踏み込んで行きたいような気持ちになるのです。

 
私の中ではだんだんとそのテキストが、大学の先生からの、学生にあてた「手紙」であるかのような気持ちになってきました。

 

 先生が自分の中にある知識を、なるべくわかりやすく、丁寧に学生に伝えようとして下さっている気持ちを感じます。book

 

(先生は、いったいどんな人…?)

 

 その感覚があまりにもはっきりとしていて不思議だったので、途中でふと、「このテキストは、いったいいつ頃に書かれたテキストなのだろうか?」と思いました。

 

 最後の方までページをめくってみたら、なんと39年も前に書かれたものでした。sign03

 

 39年前の私の年齢は…、12歳?!

 

 その頃の私は、簿記という言葉さえも知らなかった小学生です。

 

 まるで、タイムスリップでもしたかのよう!clock

 

 パチョーリの「スムマ」の時間差もすごいものですが、このテキストの、約40年後の私をこれほど気持ち良く読ませてくださる先生のパワーも、とてもすごい!

 
いったいどんな先生なのかしら…?shadow

 
ネットで調べてみたら、とても良い先生でいらしたそうです。shine

 

 その先生の授業を受けることは、もうできません。

 

でも、テキストをとおして伝わって来る先生のお話は、ちゃんと「聴こう」と思いました。

 

 そして、自分で選んだ本というわけではありませんが、これもまた間違いなく、ひとつの「本との出会い」であることを感じます。book

shine(*^^*)shine

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本 : 「すべての経済はバブルに通じる」(小幡績著)


 一昨年の5月頃に読んだ本です。

 

私は、マネー経済に関する本は、あまり好きではありません。

 

でも、この本は、いろいろな意味でとてもおもしろかったです。

 

 私にとっては、マネー経済について、こんなに気持ちよく理解させてもらえた本は、はじめてでした。

 

 繰り返し書きますが、私はマネー経済というものは、「何も生産していない経済」なので、嫌いです。sign01

 

 でもこの本は、おもしろかったですし、途中で気持ち良く笑わせてくれたので、好きです♪

 

 何よりも、著者のマネー経済に対する、「正直な見方」が、気持ちが良かったと思います。shine

 

horse*^^*dollar

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第10章をどう読むか?


 「バランスシートで読みとく世界経済史」というこの本は、第10章をどう読むかによって、本全体の印象がまったく変わってきてしまう本だと思います。

 

 複式簿記というものを、従来の枠組みの範囲で、「金額で表示されるものだけを対象とする」という考え方でとらえていると、この第10章は、ちょっと「きれいごと」のような感じで、リアリティがないものとして感じられると思います。

 

 でも、複式簿記というものを、従来の枠組みにとらわれずに、その意味について思いめぐらして来た人は、この第10章で思いがけない気づきを得て、環境会計という新しい発想に、ちょっとドキドキしてくるのかも知れません♪

 

shine♪(*^^*)♪shine

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「見えなかった星々」の海の中で…(「測定されない資産」について)

「バランスシートで読みとく世界経済史」の第10章を読んだ時、私の中には衝撃的な変化が起こりました。shine

 

 以下、記してみます。

 

 環境会計というものに触れた時、はじめは著者の言いたいことが、わかりませんでした。

 

 私の中にはまだ、環境というものを資産としてとらえる見方がなかったのです。

 

 読み進めていくうちに、著者の言いたいことがわかってきました。

 

 バランスシートというものは、貨幣による金額で価値を測定できるものしか表示できず、それゆえに、バランスシートの外側には、貨幣による金額では表示されない資産が存在しているのです。shine

 
でもその資産は、「貨幣による金額がついているものしか、表示できない」という、複式簿記の限界ゆえに、バランスシートに写し出されることがない。shine

 
自然環境というのはそうしたものであり、それゆえに経済学で言うところの「外部性」という言葉によって、どれほどの破壊を受けても、破壊者が罪に問われることはなく、その損壊が続いている。thunder

 

その時まで私は、バランスシートというものを、その整合性のおもしろさから、ただ、良く出来たパズルを見るような気持ちで見ていました。

 

でもこの時、私は衝撃的な気づきを得たのです。shine

 

複式簿記によるバランスシートが表現できるのは、現実の多様な経済活動全体の、ほんのわずかな部分でしかなかったのです!

 

バランスシートが現わす左右対称の四角の外側に、大変な量の数値化されていない経済事象が存在しています。shine

 

その衝撃は、意識がどこか、別の世界に飛ばされるような感覚でした。

 

10年に1回、あるかないかの意識の衝撃です。

 

それはまるで、暗い、深い、海のような夜空に、一瞬のうちに放り出されたような感覚でした。

 

 真っ暗な、深く真っ暗な、身体の重心がとれないような空間で、私はようやく、もがくようにして、身体の姿勢を保ちます。

 

自分の重心がとれた後、不器用な子どもが泳ぐように、私は真っ暗な夜空の漆黒を見つめました。その途端、まるで急激に意識が開かれるように…!

 

真っ暗だと思っていたのは、誤りでした。

 
意識を向けた途端に、たくさんの星々が音を立てるように光り始め、私の目の中にその煌めきの光を投げつけます。shine

 

その輝きは、見つめれば見つめるほど、小さな星々までもが目に映り、気がつけば暗闇は大変な数の星々の海だったのです!shine

 

煌めく星の海を見つめながら、私は頬を落ちる涙を感じていました。

 

「経済の本を読んで、泣いた」なんて、はじめてです。

 

「もう、何も考えられない」と思うのに、意識は容赦なく、私の中に流れ込んできます。

 

自然環境だけではない。

 

私たちの世界には、測定されない資産があまりにも、たくさん、多過ぎる!shine

 健康や平和と言うのも、そうしたもののひとつだったのです。shine

 

 旅に出る時に、普通、私たちは自然と、安全で楽しそうな地域を選びます。

 

 子どもが、骨が見えるほどやせている場所でなく。

 

 少年が武器を持ち、少女たちがつらい思いをしている国でなく。

 

 女性が苦しい目をして生きる国でなく、男性が嘆きと憎悪に満ちている国でなく、老人が悲しみにくれる国でなく。

 

 私たちは、人が楽しそうに、健康そうに、安全に生きている地域を選びます。

 

 それは、その国が、測定されない資産において「豊かである」から、選ぶのです。shine

 

 しょっちゅう、テロリストに狙われる国というのは、「安全」という資産が少ないのです。

 

 原子力の事故によって、健康の心配をしなくてはいけない国は、「保健」という資産が少ないのかもしれません。

 

 そして、人が温かい気持ちで助け合っている国は、「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」と呼ばれる資産が、大きいのでしょうか。heart

 

 GNH(国民総幸福量)という概念も、おそらくこうした「まだ、見えていない資産」の世界に属するものでしょう。

 

 そうした、人間の生存にとって、すべての快適さをもたらすあれこれを、「貨幣価値では測定されない資産」としてとらえることができた時、著者の言うとおり、会計は地球を救えるのかもしれないし、人間そのものを救うかもしれません。

 

 すべてはこの「見えなかった星々」の世界にかかっているのだと、思いました。shine

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